自宅の庭に木や植物を植えてガーデニングを楽しんでいるという方も多いと思いますが、きれいな庭を維持するためにはさまざまな知識が必要ですよね。その中でも、頭を悩ませる方が多い害虫に関する知識は、植物の健康を保つためにも重要です。そこでこの記事では、庭木に影響を与える害虫の種類や対策方法、害虫の発生を予防する方法などについて解説していきます。

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庭木の害虫対策は日々のチェックが大切

庭木に影響を与える害虫は、きちんと対策をしなければ、最悪の場合大切な木を枯らしてしまう危険な存在。大切な植物を長く健康に育てるためには、発生前の予防と早期発見がポイントになります。大量発生を防止するためにも、日々庭木の状態を確認し、葉の裏などもしっかりチェックしましょう。

庭木に影響を与える害虫の種類と対策

ひと口に害虫と言ってもその種類はさまざま。そこで、庭木に影響を与える害虫の種類とその対策をご紹介します。

アブラムシ

春や秋に大量発生しやすいのがアブラムシです。繁殖力が非常に強く、あっという間に数が増えてしまうので要注意。アブラムシは、庭木だけでなく草花や野菜など、あらゆる植物に付着し、葉や新芽の水分を吸い取ってしまうばかりか、ウイルスも媒介するので放置は厳禁です。市販の殺虫剤で駆除できるので、見つけたらすぐ対処できるよう常備しておきましょう。

カイガラムシ

白もしくは茶色の殻をかぶったような見た目が特徴のカイガラムシ。葉や枝から水分や栄養分を吸い取るので、葉や芽が枯れてしまうこともあります。また、枝などにびっしりと付着するので見た目にも悪影響。日当たりが悪い場所を好むので、手入れを怠るとすぐに増えてしまいます。見つけた時は、割り箸などでつまんで除去するか、カイガラムシ用の殺虫剤で駆除しましょう。

イラガ

緑色のトゲに覆われたイラガの幼虫は、6月〜9月頃に発生します。生まれたばかりの幼虫は葉の裏側を食べ、成長すると葉全体をを食べるようになります。トゲに触れると電気が走ったような痛みを伴うので触らないように注意しましょう。一匹ずつ駆除する場合は割り箸などで取り除き、熱湯や殺虫剤をかけてしっかりと殺虫してから処分します。

ハマキムシ・ハダニ

ハマキムシ・ハダニは、葉を食べたり巻いたりする害虫の総称です。他の害虫のように一年のうちで決まった時期だけ発生するわけではなく、年に4～5回ほど、気温の高い日であれば冬でも発生するので注意が必要です。ハダニの卵の駆除には、酢を薄めたものをかけると効果があります。ハマキムシは専用の殺虫剤を使用しましょう。

チャドクガ

黄色や褐色の羽根に黒い斑点が特徴的な毒蛾で、幼虫の腹部には黒い突起が見られます。7月と10月頃に卵を産み、卵塊やまゆ、幼虫、成虫には毒針毛があるので素手で触らないようにしましょう。見つけた場合は軍手などを使って駆除します。大量に発生した部分は枝ごと切り落とす必要があります。

アメリカシロヒトリ

アメリカシロヒトリは、白い小型の蛾。毒針毛を持っていないため人への直接的な被害はありませんが、幼虫は様々は樹木につき、葉を食べてしまいます。ふ化した直後の集団でいるうちに被害葉を見つけ、踏みつぶすなどして駆除しましょう。

目に見えない害虫にも要注意

害虫は目で見えるものばかりではなく、幹や土の中に潜んでいる害虫も存在します。代表的なものは、幹に潜んで枝の内部を食べてしまうテッポウムシや、土の中に潜んで根を食害するコガネムシの幼虫。木の表面にはついていなくても何らかの異常がみられるはずなので、日頃からよく観察してサインを見逃さないようにすることが大切です。

植物にとって有益な虫もいる

植物につく虫がすべて害を及ぼすわけではありません。以下の虫は植物にとって有益な益虫なので、誤って駆除しないようにしましょう。

• ナナホシテントウムシ…アブラムシやハダニを食べてくれる
• カマキリ…アブラムシやガなどを食べてくれる

害虫を予防するには

自分でできる害虫の予防策としておすすめなのは、木酢液やハーブの活用です。木酢液は水で薄めて噴射するだけで強い除菌効果が期待できます。また、ミントやレモングラス、ローズマリーなど香りの強いハーブも害虫対策に効果を発揮します。薬剤を使わないので環境にも優しいだけでなく、料理などにも使えるので一石二鳥です。

害虫を見つけたら早めに駆除しよう

害虫はとにかく早期に発見し、対策することが大切です。お手入れのついでに葉の裏などもこまめにチェックし、手遅れになる前に適切な対策を行いましょう。もし自分で駆除するのが難しい場合は、速やかに専門業者に相談することをおすすめします。