シロアリに殺虫剤は厳禁?だめな理由と正しい殺虫剤の選び方を解説
シロアリを見つけたときに、手軽に殺虫剤で駆除しようと考える方が多いのではないでしょうか?しかし、殺虫剤の種類や使い方を間違えると、シロアリを駆除するどころか、被害を拡大させてしまう可能性もあるので注意が必要です。この記事では、シロアリ駆除に殺虫剤を使用してはいけない理由や、正しい殺虫剤の選び方と使い方をご紹介します。気になる方は、ぜひ最後まで読んでみてくださいね。
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シロアリに忌避効果のある殺虫剤がだめな理由
シロアリに、すべての殺虫剤を使用してはいけないというわけではありません。殺虫剤の中でも、ピレスロイドという忌避効果効果のある殺虫剤は避けた方が良いでしょう。ここでは、忌避効果のある殺虫剤を避けた方が良い理由について解説します。
シロアリが逃げて他の場所に広がるから
殺虫剤に直接触れたシロアリは駆除ができますが、逃げ切れた個体は家中に飛散してしまいます。逃げたシロアリが、壁や柱の深い場所にまで入り、かえって被害が拡大しまう恐れがあります。
忌避効果がなくなるとシロアリが戻ってくるから
忌避効果のある殺虫剤の持続期間は、おおよそ1週間程度です。1週間が経過し、効果が減ると、薬剤を散布した場所にシロアリが戻ってくるかもしれません。表面で活動している個体のみを一旦駆除しても、全てを根絶することは不可能です。
シロアリを駆除するためには、巣ごと取り除かなければなりません。表に現れたシロアリのみを殺虫剤で退治しても、家の被害は広がっていくばかりです。
忌避効果のある殺虫剤も予防には使える
忌避効果のあるピレスロイド系の殺虫剤は、シロアリ予防に有効です。駆除後などに忌避効果のある殺虫剤を散布すると、シロアリの発生を防げます。家の基礎部分や木の柵、土壌全体にまんべんなく散布し、庭木にはかからないように注意してください。
【目的別】殺虫剤の選び方
ここでは、殺虫剤の選び方を目的別に解説します。
すぐに駆除したい場合
発生したシロアリをすぐに駆除したい場合には、殺虫能力の高さに注目して薬剤を選びましょう。シロアリを見かけた場所のみではなく、じめじめした所など今後被害に合いそうな場所にも徹底的に薬剤を撒いてください。
伝播性のあるタイプの殺虫剤を使用すれば、殺虫剤の影響受けたシロアリに別の個体が接触するだけでも効果が期待できます。駆除剤を使用して防除を行う方法を「バリア工法」といいます。
巣ごと消滅させたい場合
時間がかかっても良いから、巣ごと根絶させたいという場合には、毒餌を使った「ベイト工法」という方法がおすすめです。効果が出るまでには数ヶ月間かかってしまいますが、確実にシロアリを消滅させるには効果的だといえます。
ベイト工法とは、ベイト剤という毒餌を建物の周りや床下などに設置します。このベイト剤をシロアリが巣に持ち帰り仲間に分け与えることで、奥に潜むシロアリも駆除できる仕組みです。ベイト剤を土の中に埋めたり壁や木材に貼り付けたりなどの方法を取ります。脱皮を阻害する成分を利用して殺虫するため、人間や犬猫などのペット、土壌には無害です。
シロアリ駆除は専門業者に依頼すると安心
市販の殺虫剤にも、シロアリ駆除への効果が高いものは販売されていますが、薬剤の選び方や使い方を誤ってしまうと逆効果になってしまう可能性があります。安全面や確実性を重視するのであれば、シロアリ駆除を専門にしている業者への依頼がおすすめです。
その家の構造や被害状況をプロの目で判断することで、適切な薬剤や方法を用い、シロアリ駆除を効果的に行えます。
まとめ
忌避効果のある薬剤を使ったシロアリ駆除がだめな理由と、殺虫剤の選び方をご紹介しました。被害を拡大させないためには、状況に適した薬剤を正しい方法で使用することが大切です。もしも、ご自宅がシロアリの被害に遭っている様子があれば、ご自身で判断しようとせず、できるだけ早く専門の業者に相談してください。